化学魔の還元

酸塩基編3.電離と酸塩基の強さ


電離度

電解質を水に溶かしても、必ずしもすべて電離するわけではありません。
たとえば塩化ナトリウムはすべて電離してイオンになりますが、酢酸は約100分子に1分子が電離するのみで残りは分子のまま存在しています。
このように、溶けた電解質のうち電離したものの割合電離度といいαで表します。

     電離した物質の物質量(mol)
電離度α=―――――――――――――
     溶かした物質の物質量(mol)

電離度は 0<α≦1である(α=0なら非電解質だから定義から外れる)
ショ糖やエタノールなどは水によく溶けますが、電解質ではないので電離はしません。


酸塩基の強弱

よく電離してHやOH-をたくさん出すものを強酸・強塩基といい、あまり電離せず少ししかHやOH-を出さないものを弱酸・弱塩基といいます。
次の表は酸塩基の強弱ですが、高校生が知っているべき物に絞って書いています。完全に覚えてください。


sA:硝酸HNO3・硫酸H2SO4・ハロゲン化水素HCl・HBr・HI(但しフッ化水素HFは例外的に弱酸
wA:上記以外の酸 CH3COOH・H2CO3・H3PO4など。HFは例外的に弱酸。

sB:1族・2族の水酸化物 NaOH・KOH・Ca(OH)2・Ba(OH)2など
(正確には「アルカリ金属・アルカリ土類」の水酸化物とすべきでした。訂正致します。申し訳ありませんでした。)
wB:上記以外の塩基。NH3・Al(OH)3・Fe(OH)3など

酸の強弱は、その価数とは関係ありません。価数は単に「最大で何個のH+をやりとりするか」ということだけを表します。
リン酸は「中程度の酸」と分類されますが、強弱どちらかと言われれば弱酸に分類します。

強酸強塩基は水に溶かすと、電離度α=1とみなせます。弱酸では、1よりも著しく小さい値を示します。